英語を話せるようになりたいが、どうやったらそうなれるのかが、わからない。そんなあなたにうってつけの方法がパターン・プラクティスです。なぜ、パターン・プラクティスが英語のスピーキング力を伸ばすのに効果的なのかは、別で説明する予定なので、ここではパターン・プラクティスに僕が出会った経緯とその効果にしぼってお伝えします。
僕もパターン・プラクティスを実践する以前は簡単な挨拶プラス・アルファの英語くらいしか話せませんでした。しかし、このアプローチを学生時代に実践すたことで英語を話せるようになり、TOEFL・IELTSなどの英語試験で高得点を獲得した結果、とある財団から奨学金をいただき、イギリスの大学院を修了することができました。現在は、アメリカに本社がある外資系企業で働いています。
学生時代、アメリカに10か月の語学留学で味わった挫折
実は、大学1年を終えた後、大学を休学して10か月間、アメリカに語学留学したのですが、帰国しなければいけないタイミングになっても自由に英語を話せる、という感覚はなく、悔しい思い出帰国しました。
帰国後、いろいろ試行錯誤した中で、出会ったのがこの本でした。
池袋の大型書店でこの本を手に取ってパラパラめくっていた時、以下の内容が目に入ってきました。

「①各文80回音読するまでは、次の文へ進まないこと」これは他の英語学習書にはまず書いていない具体的かつ、スパルタなやり方だな、と思いました。しかし、僕は英語の勉強法ではなく、英語を話せるようになるためのトレーニング方法を探していたので、迷わず実践することにしました。
音読した回数を「正」の字で記録しながら以下のような形で地道に各項目を毎日音読していきました。

留学から帰国後、英語を話す機会を少しでも持てるよう、秋葉原にある外国人旅行客が頻繁に利用するホテルのフロント・クラークのアルバイトをしていたのですが、上記の練習で100ページを過ぎたあたり(この練習を始めてから2か月後程度)、スムーズに英語が口から出てくるようになったのです。このアプローチの効果を実感した瞬間でした。
そして、先ほど紹介した著者の言葉、⑥200文くらい完全に音読すると、見るもの聞くものが英語で考えられるようになっている変身した自分自身を発見するだろう。これは噓ではありませんでした。英語の語順のまま頭の中で考えて、話している自分を僕は発見したのです。
大学の交換留学生選抜試験を受けたところ、合格し、再びアメリカに1年留学することができました。英語を話すことに苦手意識がなくなっていたので、1年の留学期間は楽しく充実したものになりました。
帰国後、海外の大学院で学びたいと思いましたが、貧乏学生だった僕にはそんな経済的余裕はまったくありませんでした。そこで、海外留学を支援する奨学金に関して調べ、実際に選考試験を受けたところ、ロータリー国際財団の国際親善交換留学生に選ばれ、イギリスの大学院で修士課程を修了することができました。冒頭でお伝えしたように、今はアメリカに本社がある外資系企業の日本オフィスで働いていますが、ここで紹介した本の中で紹介されている英語のトレーニング方法に出会わなければ、僕の人生はずいぶん違ったものになっただろうと思います。